日本代表復帰となった伊東純也ですが、7月に入り、数々の証拠から、不起訴になることがほぼわかった状態で書類送検が行われました。
それを受け、今まであえて、女性のみを告訴し、週刊新潮に対しての告訴をあえて控えてきた方針を変え、7月29日に週刊新潮を名誉棄損で告訴しました。
女性に対する名誉棄損だけでなく、報道した側に対しても自信をもって告訴することで、伊東純也の無罪を強く印象付け、名誉回復に向かうことになりそうです。
今まであえて週刊新潮を訴えなかった経緯などをまとめます。
伊東純也側は、あえて、週刊新潮を訴えなかった
松本人志の場合は、相手の女性のみならず文春に対しても名誉棄損を申し出ています。
伊藤純也との違いの大きい一つがこの点です。
これは弁護士の作戦の違いともいえるかもしれません。
2月19日に、伊東選手側は「虚偽告訴によってスポンサー契約が打ち切られたことによる損害額、2億円強を女性2人に対し、損害賠償を求めるという内容で大阪地方裁判所に提訴しました。
今後さらに仕事上に支障が出ると増額の可能性もあるという姿勢をとりました。
あくまで女性に対しの提訴で、週刊新潮を提訴しない形で戦ってきました。
理由としては、訴えたところで、新潮側は、取材はきちんとやったと主張し、金額としては数百万円も取れないかもしれないので、効率の良い戦い方ではないということがありました。
また一番の目的の名誉回復に直接つながると思えなかったからのようです。
さらに新潮側も、女性の偽りの話に騙された可能性があるからとも説明しました。
また女性側が、週刊誌を使って刑事告訴してきたのは伊東選手に刑処罰を科す目的で告訴をしているので、訴える相手は週刊誌ではないという理由でした。
ところが、両者の書類送検が終わった7月29日に、週刊新潮に対しても、不十分な調べで名誉棄損したことに関し、 「週刊新潮」の編集者ら計5人に対する名誉毀損(きそん)容疑などの告訴状を東京地検に提出しました。
伊東純也の代理人加藤弁護士が判断してきたこと
もし性加害の事実があって虚偽告訴罪の刑事告訴をしたら無茶苦茶、心証が悪いというリスクを伊東選手に説明しましたが、『絶対にしていない』と。
まずそこを伊東に確認しました。
伊東の証言は信じられたので、女性側の虚言について、提訴をしました。
提訴後に加藤弁護士はこのように説明しています。
「女性を攻撃したいわけではありません。
明らかに違う告訴について、週刊誌に書かれてしまったら、それで社会生活が終わってしまうわけです。試合にも出れない、性加害を行った人として世の中で扱われてしまう。週刊誌に書かれたらそれで負け。
非常に大きな問題だと思います」
として、裁判で伊東選手の名誉を回復する必要があると判断したわけです。
刑事告訴は法律上、捜査機関は出されたら受理しないといけないので、受理はされます。
でもその受理だけで一方的に犯人扱いされて、不起訴になるまで延々と試合に出られないのはおかしい。
そのため、まず伊東氏が一方的に不利にならないよう女性側の虚偽告訴罪の刑事告訴によってきちんと言い分を述べて、少しでも伊東選手の名誉を回復しようと加藤弁護士は考えました。
当時、伊東側への取り調べはほとんどなかったといいます。
女性側に対する取り調べが長引いたため、書類送検が7月まで伸びてしまい、判決が出るまで伊東は日本代表を外され、名誉だけでなく、長くない選手生命の中で活躍の場を奪われるというお金で解決できない痛手を負いました。
女性側は、調べるほど不振な点が出てきて、証言もどんどん変わり、最終的には性加害はなかったと笑いながら話していることも伝えられていました。
代理人の加藤弁護士の最終目的は一日も早く伊東純也を日本代表に戻しプレーさせることだと常に話していました。
そしてそれは実現しました。
実現までには多くの苦労もありました。
週刊新潮を伊東純也が訴える争点は真実相当性
今後の捜査の焦点となるのは、「真実相当性」の有無になる。
ここまで来て伊東も相手女性もどちらにも判断がくだらないのは、どちらにも決定的な証拠がないため、検察も判断できなかったということだ。
そのため、今後調べていかなければならないのは
・新潮が伊東選手の性加害疑惑を報じた際、取材を十分に尽くしていたのか?
・記事の内容を裏付けるだけの信用性のある証言や物証が十分なうえで記事を出したのか?
という点だ。
2人の女性やその関係者らが新潮に被害状況を伝えたときの記者とのやり取りや、彼らに対して具体的にどのような説明をしたのか。
それがどのような形で記事になったのかも確認する必要がある。
伊東純也に対する名誉毀損になった場合、割に合わない新潮が負う賠償
名誉毀損罪は最高で懲役3年、罰金だと50万円以下という決まりがある。
さらに起訴率は約3割ということで、名誉毀損が認められるのは簡単ではない。
名誉毀損が認められた場合は、約6割が罰金の支払いで終結する。
週刊誌の報道で真実ではない記事を書かれて今回のように、日本代表を外されるような選手生命に関わる被害を受けても、50万円以下という罰金で済むというのは、精神的被害に加え実際スポンサー収入も減り、何よりイメージを傷つけられ、日本代表を外され選手としての活躍機会も奪われた。
それで50万以下にしかならない。
当初の予定は訴えても大した金額にもならないので、訴訟相手にあえて新潮を外していた加藤弁護士が、今になって新潮を訴えたのは、50万が欲しかったためではないのは明らかだ。
完全なイメージ回復を目指すための戦いだ。
伊東純也はスポンサー回復が後押しした
最初の大きい変化は、セゾンカードが、アジア杯のチケットを売り出す広告の写真に伊東純也が写った画像を使いました。
これでファンは、伊東が次の試合に出るのかと期待を寄せましたが、まだその時点での出場は見送られました。
しかしチケットの広告に使われたことは、スポンサー側も、復帰の期待を込められていたのでは?と思われます。
また最近記憶に新しいのはプーマが公式サイトにまた伊東を採用しました。
サッカー協会が一番気にしているのはスポンサーのバックアップであり資金源なしには試合の開催どころではないからです。
そして伊東純也が国内でも暖かく迎えられる状況も確認されたため、スポンサーもOKを出し代表復帰が叶いました。
待ちに待った伊東純也代表練習に加わる様子動画
⋱#アジア最終予選 あす開幕 ⋰#伊東純也 選手と #中村敬斗 選手#スタッドランス コンビ
— テレ朝サッカー (@tvasahi_soccer) September 4, 2024
FIFA #ワールドカップ2026アジア最終予選
🇯🇵日本×中国🇨🇳
9月5日(木) よる7時~⚽️#テレビ朝日系列 にて地上波独占生中継📺
※一部地域を除く
#サッカー日本代表 pic.twitter.com/yNET5qYU5r
伊東純也の代理人加藤弁護士の最終目標は日本代表復帰
加藤弁護士はいいます。
不起訴になったら終わりではないのです。
最後の詰めの段階に入った今だから、訴えてもお金にはならない週刊新潮を告訴し、狙いはお金ではない。
完全に伊東純也に非がないことに自信を示し名誉回復をするために週刊新潮を告訴したのでしょう。
これをもって、伊東純也の名誉回復をし、無罪を証明するまで終わりません。
今回の控訴に対し女性側も不服として検審申し出をする。
加藤弁護士は愛情と信頼で伊東を援護してきた
同じ時期に似た事件となった松本人志の件は当初から比較されることがありました。
大きく違うのは弁護士の方針だったように思います。
単純に週刊誌を訴えたか訴えなかったかもそうですが、加藤弁護士は、目標は日本代表に送球に復帰を果たすという明確な目的を話していました。
明確な目的があるから、一気に最終目標に近づいてきました。
最後の一押し、週刊新潮の報道に対する責任を問い、A子達の偽証についても問いただしていきます。
監督も伊東を信じて、代表離脱の時も最後まで伊東と戦いたいとサッカー協会に訴えていました。
チームメイトも同じでした。
またフランスでの活躍をずっと森保監督は見ていて今回自身を持っての復活となりました。
フランスでの伊東純也の評価
代表から離れている間も、伊東はフランス1部リーグのスタッド・ランスで好調を維持。9月1日のフランス1部リーグ3節のレンヌ戦では、ヘディングでのゴールでチームに今季初勝利をもたらし、フランスの権威あるスポーツ紙『レキップ』の採点でチーム最高の7点(10点満点)と高く評価されている。
フランスで活躍中も見事なプレーで評価を受けていました。
また7月のスタッド・ランス親善試合でファンたちの反応も見たうえで、なにももう問題ないという判断で代表入りとなりました。
本当に良かったです!
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